オリックス残4
ホークス残2 2勝0敗→0.517 1勝1敗→0.51 0勝2敗→0.5
↑ 1.5ゲーム差
ロッテ残4 4勝0敗→0.514 3勝1敗→0.507 2勝2敗→0.5 1勝3敗→0.492 0勝4敗→0.485
楽天残3 3勝0敗→0.507 2勝1敗→0.5 1勝2敗→0.492 0勝3敗→0.485
CS導入後の07年以降で、3、4位の2チームが残り1戦の状態から最終戦を消化して順位が入れ替わったのは11年のパの一例。
144戦目となった10月18日に、17日まで3位のオリックスがソフトバンクに●1‐4、4位の西武が日本ハムに○4‐3。
約1毛の差で勝率で西武が上回り、逆転でCS出場権を手にした。
今回のように直接対決で決まるケースは初めて。
10月14日~CSスタート
ファースト勝ち抜けの場合、18日からファイナル
CSルール:ファーストステージは2位、3位で3試合制。先に2勝した球団が勝者、すべての試合、2位チームのホームグラウンドで開催
ファイナルステージは1位とファーストステージ勝者チームの6試合制。
1位チームにあらかじめ1勝のアドバンテージ。これを含め先に4勝した球団が勝者。
1位球団をホームチーム。(23は京セラ開催ということ)
吉井監督、9日談話(9日雨天中止、10日にCS進出か決まる楽天戦)
「やっと投げられるようになった感じ。多分、本人の中で頭と体が一致していないと思う」
「(CS登板は)いけないことはないと思うんですよね。それはちょっと明日の様子を見てからかな」と慎重な姿勢を崩しておらず、10日の大一番もベンチ入りは見送られる。
オリックススコアラー談話
ロッテがCS進出を果たした場合、ファーストを勝ち抜け、あえてファイナル初戦まで佐々木朗希を温存する可能性があると見ている。
今季も5試合で対戦、朗希の2勝1敗、防御率1・45と大苦戦を強いられた。
「成績は昨季を下回っているかもしれないが、実際にやってみるとWBCで曲がり球を覚え、もっと厄介な存在になっている。進化を続けているのは間違いないし、これからも朗希に黒星をつけることがウチの課題になってくる」
2勝で勝ち抜けが決まるファーストで重要となるのが初戦。
佐々木朗希が投げて弾みをつけるのが”常套手段”に違いないが、そうなると中3日で18日のファイナル初戦での登板がかなり厳しくなる。
「もしかしたらファーストで朗希が投げない可能性もある。例えば種市だけになるかもしれないし、流れ次第でふたりがファイナルに来るかもしれない。
こちらとしてはそれがいちばんイヤな展開。ふつうに朗希が14日になげてくれたらいいんだけど……」
左脇腹肉離れから復帰した佐々木朗希は、調整登板を2試合こなして連敗し、まだ本調子にはない。
「参考にならない。CSにマックスを持っていけるように調整しているわけだから、本番で凄い投球をするかもしれない。
こっちとしては最悪のことを想定して考えておかないといけない」
オリックスはファイナル初戦をエース山本でモノにし、アドバンテージを含めて”2連勝”に持っていきたいところだが、佐々木朗希がたちはだかれば皮算用が大きく狂わされる。
胴上げ後も神経を尖らせることになりそうだ。
【球団ここだけの話】
”令和の怪物”は驚異的な早さでマウンドに戻ってきた。
「まずはシーズン中に帰ってこられてよかった。後半戦の大事な時期にチームの力になれなくて悔しい思いがありました。その中でどうにか最善を尽くしながらリハビリを頑張ってきました」
当初は全力投球まで2か月かかるとされた中、48日での早期復帰。その背景には、悔しさをバネに野球に真摯に向き合う実直な姿勢があった。
佐々木朗希は復帰に向けた工夫について「いつも通り。シーズン中に投げているときとやることは変わらない」と多くは語らないが、黒木コーチは目を丸くして証言する。
「もう、すごいの一言です。脇腹を痛めると、どうしても2、3か月かかる。けっこう重症なケガなんですけど、この期間で回復させた。彼の治癒能力、それに対する栄養摂取の仕方、休養、治療、トレーニング……。そのすべての野球に対する行動が素晴らしかったからこそ早い復帰につながった」
投げられない期間が長くあり、感覚を取り戻すのに時間がかかることも不安視されたが、佐々木朗希は「まめができたときたとかに経験していた。慣れがあったので、どうにかうまくできたかなと思う」
「相手チーム(の打者)のイメージをなくさないように」と、テレビで1軍の試合もチェック。グラウンド外でも努力を続け、驚異的な回復につなげた。
復帰2戦目をなった17日の西武戦は、初登板となったベルーナドームのマウンドに苦戦した。黒木コーチによると、「朗希のステップ幅が長くて、粘土質の硬い土よりも向こうに足がつく形になった」
踏み出す左足が「10センチくらい」(黒木コーチ)はみ出たため、バランスを崩す場面もあった。
1回は足場を気にして3四死球と制球が乱れて2安打3失点。想定外の事態にも、佐々木朗希は「いろいろあると思いますけど、その中でやっていかないといけない」と断言。ステップ幅を狭めて対応し、二、三回は無失点に抑えた。
マウンドの印象については、「軸足と着地足の砂が違うのと、傾斜がないのは他(球場)とはもちろん違うなと」
その上で「それがどうってわけではない」とし、一切言い訳はしなかった。
順調にいけば、中6日で24日のソフトバンク戦での登板が濃厚。
「感覚、技術は良いときと比べたら、まだですけど。もう終盤なのでそういうところもなくしていかないと」
内に秘めた闘志をメラメラ燃やす”令和の怪物”。完全復帰はそう遠くないはずだ。
10.13(予告先発発表前)
ソフトバンクをZOZOマリンに迎えるロッテは、体調不良で離脱していた佐々木朗希投手が初戦の先発候補に急浮上。
ブルペン投球を行った怪物右腕は、13日のコンディションに問題がなければパ・リーグ史上最年少の20歳0か月で開幕投手を務めた21年以来、2年ぶり2度目の大役に向かう。
強めのキャッチボールと約70メートルの遠投を終えた佐々木朗希がZOZOマリンの室内ブルペンに向かった。吉井監督、黒木投手コーチも移動する。
怪物右腕はフォークなど全球種を投球。
計21球には手ごたえが詰まっていた。
登板2日前のブルペン入りが、怪物右腕のルーティン。しかもブルペン捕手ではなく、捕手を松川が務めたことからも、明日14日から始まるCSファーストSで開幕投手を務める可能性が高い。
黒木コーチもCSでの復帰登板を想定した投球練習であることを認め、「体をチェックしながらボールの軌道、回転をチェックしながら投げていた。出力は100%じゃないけどまあまあな感じ」と語った。
7月下旬に左脇腹肉離れで離脱。9月に復帰して2試合に登板したが、同24日のソフトバンク戦の先発を発熱で回避し、そのままレギュラーシーズンを終えた。
9日に続くブルペン投球で、右腕が首脳陣を安心させる投球を披露。チームトップタイの10勝を挙げた種市が故障で離脱するなど手薄な先発陣に、怪物が「救世主」として戻る。
実戦形式のライブBPなどを行わず”ぶっつけ”となるが、黒木コーチも「出力を上げたときにどうなるか、彼はテクニックを持っている」と心配していない。
球数は制限されそうだが、9月17日の西武戦以来、27日ぶりの実戦に向け準備は整いつつある。
チームは10年に3位から日本一まで駆け上がり、「史上最大の下克上」を達成するなどCSには良いイメージを持っている。
佐々木朗希も同じ2位で進出した21年のファーストSも開幕投手を務め、楽天を6回1失点に抑えて勝利に貢献している。
今年3月の世界一に輝いたWBCから帰国後、佐々木朗希はこう言った。
「優勝の喜びとか、うれしさを感じた。そういう思いをまたこのチームでできたら」。
最速165キロを誇る「令和の怪物」が、日本一への道を切り開く。
※21年のCSファーストS初戦、レギュラーシーズンは2位で、3位楽天と11月6日にZOZOマリンで対戦。
パ・リーグ史上最年少となる20歳0か月で開幕投手を任された佐々木朗希は2回に1点を失うが、6回まで96球4安打1失点(自責0)10奪三振、最速159キロ。
勝敗はつかなかったが、チームは9回に佐藤都志也のサヨナラ打で先勝し、翌日の第二戦を引き分けてステージを突破した。
※種市らケガ
ロッテはシーズン終盤から先発の駒不足が顕著だ。7年目で初の2桁勝利を挙げた種市は、右肘炎症で9月30日に離脱し、夏場から先発ローテーション入りして奮闘していたカスティーヨは右前腕の張りで1日に出場選手登録を抹消。
CS争いが佳境だった6日のオリックス戦は救援の澤村が先発するブルペンデーでしのいだ。
10日のレギュラーシーズン最終戦の楽天戦で先発した小島は登板間隔の影響でファイナルSに回る見込みで、苦しい状況は変わらない。
朗希、離脱から復帰
7月24日 ソフトバンク戦(マリン)で左脇腹を痛め、翌25日に「左内腹斜筋損傷」と診断。
8月27日 ロッテ浦和の2軍施設で約20球、負傷後二度目となる立ち投げを行い、ブルペン投球を再開。
9月10日 オリックス戦(マリン)で復帰、3回1失点で3敗目
9月17日 西武戦(ベルーナD)3回3失点で4敗目
9月24日 ソフトバンク戦(マリン)を発熱で予告先発回避、特例2023で登録抹消
9月30日 西武戦(マリン)前の全体練習に合流